神戸市都市計画事業の一環である「本線住吉・芦屋間連続立体交差事業」のうち、東灘工事事務所は芦屋・魚崎間(3.2km)の鉄道高架化工事を担当しています。
私はこの事務所で、鉄道構造物の設計管理や品質管理、工事推進に伴う施工管理、安全管理などを担当しています。
芦屋・魚崎間には11か所の踏切がありますが、これを除去することによって踏切での事故が無くなり、列車運行の安全性が向上します。また、それだけではなく、線路で分断されていた市街地が高架化により一体化され、周辺道路の渋滞解消や街の活性化にもつながります。さらに高架駅となる青木駅・深江駅では新たにエレベーター・エスカレーターが設置され、バリアフリーに配慮した駅へと生まれ変わります。
こうした高架化工事には、土木・建築・設備・電気・軌道など、多くの技術部門が携わります。そのため安全に、確実に工事を進めるには各担当と常に連絡を取り合って調整を行うことで、工事全体を適切に管理しなければなりません。
この工事は長期間に渡って行われており、地域の住民の方々には多くのご迷惑をおかけしておりますが、工事が完了した際には地域の方々に喜んでもらえると信じて、取り組んでいます。そんな中で2017年12月に下り線の高架化が完了した際には、多くの地域の方々が始発電車にご乗車されていました。乗車されているお客さまの嬉しそうな顔を見たときはとても誇らしく、感無量でした。同時に、この工事を完了させて皆さまにもっと喜んでいただきたいと想いを強くしました。
私の地元も神戸市東灘区で、小さな頃から甲子園球場へ行く際などは利用しており、阪神電車には愛着がありました。そんな私が社会人になり、この工事を担当させていただけるのは、大変光栄なことだと思っています。今は高架化工事完了に向けて全力で取り組んでいます。今後は、また違う現場になると思いますが、列車がより安全で快適に走行でき、お客さまにとって利用しやすく、喜んでいただけるような施設づくりに貢献できるよう技術も知識も経験も積み重ねていければ、と思っています。
東灘工事事務所は8名の社員が所属しています。私はその中の最年少ですが、上司や先輩は優しく接してもらえますし、時には厳しく指導いただくこともあります。ただ、自分の意見を聞いてもらえる風通しのいい職場だと思います。また、社員同士だけでなく、協力会社の方々とも日ごろからコミュニケーションをよくとり、チームワークの良さは抜群です。これからの上り線の切替工事に向けても、安全に工事を進めることができるように頑張っていきたいと思います。